2022年3月に劇場公開された『余命10年』の予告編動画は、こちら
余命10年! 不治の病を抱え余命を宣告された20歳の女性・茉莉は地元の同窓会で
出会った和人と恋に落ち、人生が大きく変わっていく・・・。
刊行後 SNSを中心に反響を呼んだ小坂流加のベストセラー恋愛小説が、小松菜奈と坂口健太郎のW主演で待望の映画化
限られた時間の中で二人の愛が紡がれていく・・・
”私の余命はあと10年・・・生きることに執着しないよう絶対恋だけはしない!“
そう心に決めていたが、和人と出会ったことで 私の人生が大きく変わっていく。
『余命10年』は、20歳で難病となり、もう恋はしないと心に決めた余命10年の茉莉と、生きることに迷い 自分の居場所を見失っていた和人が、同窓会で再会し、ひかれ合い、ともに生きた 二人の“10年間”を描いた感動のラブストーリー。
「余命10年 実話」そのリアリティと影響
実話に基づくストーリーの背景
『余命10年』の原作は、原発性肺高血圧症という難病を抱えた原作者・小坂流加さんの実体験を基にしています。
小坂さんが自費出版として彼女の痛みや感情を込めたこの作品は、彼女が自身の人生を見つめ直すために執筆されたものです。
この作品は、単なるフィクションではなく、実際の彼女の経験が色濃く反映されています。
病状が悪化する中での執筆は、多くの読者に生きる意味を問いかける力を持っています。
主人公のキャラクター設定
主人公は小坂さんが自身の経験を反映させたキャラクターであるため、非常にリアリティがあります。
彼女は無常感と闘いながらも、日常の中で小さな喜びや幸せを見つける姿が描かれています。
彼女の無防備な心情と、限られた時間の中でどのように生きるかを模索する姿勢は、多くの読者に共感を呼び起こしました。
このキャラクター設定は、原作の深い共感力の基盤となっています。
実際の出来事と小説・映画の対比
小説『余命10年』は、原作者の実体験に基づいているため、非常に現実的です。
映画化に際しては、映像化のために一部フィクションが加わることとなりましたが、原作の持つリアリティと感動の要素は忠実に再現されています。
小松菜奈さんと坂口健太郎さんが主役を務めた映画版では、原作者の思いがどのように映像で表現されるかが注目されていました。
実話を元にしたフィクションの意義
実話を元にしたフィクションは、現実の厳しさや痛みを視聴者に伝えつつも、その中にある希望や人間愛を描くことができます。
『余命10年』は、実話をベースにしたことで、多くの人々に深い共感と勇気を与える作品となりました。
難病と闘う原作者小坂さんが最後まで書き上げたこの作品は、まさに生きる力を象徴するものと言えます。
物語が社会に与えた影響
本作は、多くの読者に生きることの大切さを再認識させるだけでなく、難病に対する理解や共感も促進しました。
映画化によりさらに多くの人々に届いたこの物語は、社会全体に生きることの価値や時間の有限性を考えさせる大きな影響を与えました。
特に若い世代に対しては、自分の人生をどう生きるかという問いを投げかける重要な作品となっています。
制作過程の舞台裏
執筆時の苦労と努力
執筆中の小坂さんは、自身の病状と闘いながら筆を進めました。
病気の進行により体力が奪われる中でも、小説を完成させる使命感が彼女の力となりました。
文章に込められた感情や細部へのこだわりは、彼女の努力と情熱の賜物です。
この苦労が表現の深さとリアリティを生んでおり、多くの読者に感動を与える結果となりました。
取材のエピソード
『余命10年』の執筆にあたり、小坂さんは自身の病気やそれに伴う感情をリアルに描くために、詳細なリサーチを行いました。
病院の中での生活や治療法、そして何よりも病気と共に生きる人々の心情に寄り添った内容を描くために、実際の経験を元に多くの資料を参照し、自らの体験をもとに深く追求しました。
この取材のプロセスが作品のリアリティと共感の根底を支えています。
脚本作成の流れ
映画化にあたっては、原作の感動をそのまま映像に移すことが求められました。
脚本作成では、小説のエッセンスをどのように映像表現に変換するかが大きな課題でした。
映画の監督である藤井道人氏は、原作の持つ深い感情を映像の中で如何に表現するかを重視し、役者たちの心情を細かく描く脚本を作成しました。
映像化の過程
『余命10年』の映像化は、小説の持つ深い感情とリアリティを如何に再現するかに重点が置かれました。
静岡県三島市での一年に渡る撮影は、作品の真実味を追求するためのもので、地域とのコミュニケーションも重要でした。
また、監督である藤井道人氏の手腕により、重厚なテーマを視覚的に美しく表現することができました。
キャストとクルーの選定
キャストの選定は非常に慎重に行われました。
主人公を演じる小松菜奈さんと坂口健太郎さんは、その演技力と感情表現が求められ、小説の持つ感動をいかに映像で再現するかが問われました。
また、サポートキャストとして山田裕貴さんや奈緒さん、ベテラン俳優の黒木瞳さん、リリー・フランキーさんなどが参加し、作品の質を高めました。
制作の総括
『余命10年』の制作は、多くの関係者が一丸となって取り組んだプロジェクトでした。
原作の持つ深い感情とメッセージを忠実に再現するために、脚本、キャスティング、撮影、編集などの各プロセスで細部にまでこだわりが見られました。
その結果、多くの観客に感動と共感を与える作品が完成しました。
テーマの深掘り
家族愛と友情の描写
『余命10年』では、家族愛と友情の描写が重要なテーマとして描かれています。
病気を通じて家族や友人と絆を深める過程が、美しくも切なく描かれています。
これらの関係性は、主人公が感じる孤独や恐怖を和らげ、彼女が希望を持って生きるための支えとなります。
温かい人間関係が作品の魅力の一つです。
生と死をめぐる哲学
本作は、生と死という重たいテーマを深く掘り下げています。
限られた時間の中で如何に生きるか、その意味を問いかける描写は、観客や読者にとっても大きな問いとなります。
彼女の生き方や選択は、誰もが避けて通れないこのテーマを考えさせられ、その深さが作品に説得力を与えています。
病気との闘い
原発性肺高血圧症という難病との闘いは、本作の中心的なテーマの一つです。
この病気の辛さと、それに対する主人公の強い意志と希望がリアルに描かれています。
病気の進行が彼女に与える影響や、それにどう立ち向かっていくかが描かれることで、読者や観客は一層深い共感と感動を覚えます。
全ての原点はこの一冊から…
『余命10年』の原作について
「余命10年」の原作は、元々プロの小説家を目指していた小坂さんが自費出版として出版社に持ち込んだ企画だったのです。
本書は2017年に文庫版が発売されて以来、映像化を希望する声が多く上がり、映画化とキャスト発表でさらに話題を呼び、累計発行部数を伸ばしてベストセラーとなっています。
難病の「原発性肺高血圧症」で38歳という若さで逝去
文庫が出来上がる前に、亡くなったのです! 事実は小説より奇なりで・・・とても切ない。
心に響く心理描写
『余命10年』の物語は作話としてのフィクションですが、作者の小坂さん自身が主人公の茉莉と同じ難病を持っていたので、作中で表現された心情描写は決して想像だけのものではありません。
物語の中の一つひとつの言葉から、小坂さんが難病と実際に経験したこと 感じたことの想いがストレートに伝わってきます。
「余命10年」は、文芸社文庫NEO史上最大のヒット作!
小説を刊行した「文芸社文庫NEO」は、「書き手たちと人気イラストレーターの共鳴」をコンセプトに、2017年1月にスタートした若いレーベルで、多くは自社の既刊単行本の中から作品を選定し、作品の世界観に合ったイラストレーターを社内投票で決めています。
ついに待望の映画化
刊行以来、映像化を希望する声が多く上がる中で、いくつもの映像化オファーを見送ってきた本作が、2022年3月4日・・・ついに映画化となり 全国の劇場で封切られました。
本作は難病を抱え、文庫化を待たずして亡くなった原作者・小坂流加さんの思いを継ぎ、地元である静岡県・三島市で約一年に渡り撮影が行われ、女優・小松菜奈と俳優・坂口健太郎がダブル主演し、『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』などの社会派映画で頭角を現してきた 藤井道人監督で映画化されました。
大切な人と過ごす「普通の毎日」
藤井道人監督は 二人の普通の毎日を1年を通して撮影することで、春夏秋冬の移り変わる気候や自然の映像を刻み、季節ごとに変わる二人の気持ちを丁寧に描きながら10年間の物語にリアリティを宿しています。
本作の挿入歌は、『君の名は』や『天気の子』に続いて人気ロックバンドのRADWIMPSが書き下ろし、“茉莉と和人の人生” に音で寄り添っています。
エンディングで流れる「うるうびと」が 心に沁み込んできます。
『余命10年』・・・愛する人の限られた命の物語は、日毎に増す愛と迫り来るタイムリミットが切ない対比を見せ、2人のかけがえのない時間が切なくも美しく描かれていく。
『余命10年』 のあらすじ
残された人生が輝きだす
20歳の高林茉莉は主治医の平田先生から「余命10年」と告げられていた。
その病気は、数万人に一人という不治の病で余命が宣告された。
”私の余命はあと10年”・・・自らの余命を知った茉莉は、生きることに執着しないために ”もう誰とも恋をしない”と心に決めていた。
そんなある日、茉莉のもとに中学校の同窓会の案内が届きます。
同窓会で、かつて同級生だった真部和人と再会した時 茉莉は恋に落ちる。
どんなに恋しても、終わりが見えてる恋・・・”もう会ってはいけない”
そう思いつつも、自分の気持ちに嘘をつけなくなった茉莉は自分の病を隠しながら二人で楽しい時を重ねていく。
二人の毎日は輝きを増していく・・・しかし思い出の数だけ、時間は失われていく。
そしていつかは訪れる“終わりの時間”
キャスト
小松奈々、坂口健太郎、山田裕貴、奈緒、井口理、黒木瞳、田中哲司、原日出子、リリー・フランキー、松重豊などが出演。
余命を宣告されたら!?
もし余命10年と宣告されたらどうしよう…映画『余命10年』を観ましょう!
”死ぬ準備はできた・・・だから あとは精一杯生きていくよ” と 申してます。
この物語は、自分の人生と向き合う勇気をくれる作品です。
『余命10年』作品情報
製作国:日本
監督:藤井直人
上映時間:125分
劇場公開日:2022年3月4日
コメント
コメント一覧 (1件)
原作から見て映画を鑑賞しました。
1年をかけて撮影を行なったそうで、
四季折々の映像美は必見です。
10年間を演じる主演の小松菜奈の演技もリアリティがあり、全く不自然に感じません。
個人的には居酒屋の主人役のリリー・フランキーがらしさ全開の演技で好きでした。