戦前の日本を舞台にした映画「小さいおうち」は、タキという女性が女中として過ごした日々と、彼女が絡む複雑な恋愛模様を繊細に描いています。
黒木華、松たか子、吉岡秀隆の演技が光る本作では、戦争の影を背景にした人間ドラマが展開されます。
山田洋次監督の手腕が光るこの作品は、久石譲の音楽と相まって、淡い夫婦愛とは一線を画す、不倫をテーマにした本格的なラブストーリーを提示しています。
黒木華さんの演技は国際的にも認められ、ベルリン映画祭での受賞を果たしています。
本記事では、そんな映画のあらすじからキャストの詳細、感想まで、ネタバレなしで深く掘り下げていきます
2014年1月劇場公開された映画「小さいおうち」の予告編動画は、こちら
映画「小さいおうち」は、戦前の日本を舞台に、主人公タキが女中として働きながら過ごす日々を回顧する物語を描いています。
映画は恋愛要素も含まれており、主演の黒木華さんが清楚な日本人女性を演じ、松たか子と吉岡秀隆との複雑な関係を探求しています
映画「小さいおうち」のあらすじ・内容
原作と時代
時代は、昭和初期から戦争になるまでの生活が描かれており、主演のタキ(黒木華)が女中として働いていた「赤い三角屋根の小さいおうち」に住んでいた事を回顧(出来事を思いかえす事)していく物語です。
主演は、黒木華さん
先ず、この映画の主人公は、清楚な日本人女性を演じさせると抜群で其の代表的女優といっても言い過ぎではない黒木華さんが主演していることです。
出演者・キャスト
恋愛映画として当然ながら主人公である彼女の恋愛物語かな、と思いきや全くそうではなく松たか子と吉岡秀隆とのチョット不倫がかった恋愛映画で、其の二人の不倫恋愛に主人公の黒木華が大いに悩むという筋書きなのです。
映画「小さいおうち」の監督は、山田洋次
この映画は、あの寅さんシリーズでおなじみの山田監督がメガホンを撮った映画でも有りました。また、脚本では、寅さんシリーズでは、お馴染みの平松恵美子さんになります。
この題名の映画を観る直前に監督の「東京家族」を放送していたので拝見したのでしたが、出演者の主な顔ぶれが主に脇役陣ではありましたが揃いも揃って同じ人物なので、これにもびっくりしました。
そして、これらの山田監督の一家、家族と言える出演者も相変わらずですが、これが見ていて違和感がまったく無かったのも不思議といえば不思議なのですが、やはり監督の秀逸さと一種の拘り(こだわり)があるのでしょう。
其の山田監督といえば昨今の時代劇(「武士の一分」、「たそがれ清兵衛」、「隠し剣 鬼の爪」などの三部作)や現代劇において「家族」を描いた作品が多く、何れも秀逸で中々批判や批評の対象になりにくい作品になっています。
強いて云うならどの作品も背骨がはっきりしている、ストーリー展開がストレートで判りやすい優秀な作品と云うことです。
音楽担当は、久石譲
日本人であれば、必ず聞いた事のある久石譲さんが本映画での音楽も担当してらっしゃいます。「東京家族」でも同様に音楽担当をされたとの事です。
山田監督の初物とも言える本格的なラブストーリー
これまでも山田監督にしても恋愛的な要素は多々描かれてきたが、今回は、このような清い淡い夫婦愛や男女の愛物語ではなく、ズバリ本当の不倫物語なのです。
それでも、描き方などは極端に描写を強調したりせず、監督特融の心情的な細やかな描写で想いを感じさせる、謂わば抑えた手法、手腕に好感がもてたのです。
現在と過去とが交錯しながら、タキが書き綴ったノートから秘密が解き明かされる展開はチョットはミステリー的でもあり、吉永小百合えんじた「母べえ」のように直接的な描写を避けて実はこっそりと戦争の理不尽さを訴え、山田監督十八番の家族の物語でもあるのです。
松たか子さんの演技も良かったですが、特に、板倉役の吉岡秀隆が相変わらず渋い演技で際立っていました。
それともう一つ、この映画を観終わった直後、女中の「タキ」を演じた黒木華さんが同映画での出演で、ベルリン映画祭女優賞受賞のニュースを得たことでした。
出演した黒木華さんはこの映画でベルリン国際映画祭最優秀女優賞で銀熊賞を受賞している
映画「小さいおうち」のレビューを調べてみた
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