スタンリー・キューブリックのドキュメンタリー映像は、こちら
映画史に残る偉大な監督
キューブリックの作品ジャンルは、「誰も観たことがない映像」
キューブリック監督は、映像を撮影する技術に強い関心を持ち、「誰も観たことがない映像」を作り上げるために様々な撮影技法を導入しました。
スタンリー・キューブリックのキャリアと作風
キューブリックのデビュー作は、『現金に体を張れ』
若い時は一時ジャズドラマーを目指していたが、写真誌『Look』で写真家として働いた後に、低予算で短編映画の製作を始め、その後 メジャーなハリウッド映画の製作に着手する。
ハリウッド映画第一作目は1956年の『現金に体を張れ』で、これはのちにカーク・ダグラスと『突撃』や『スパルタカス』などのコラボレーションをするきっかけとなった。
作風としてダークユーモア・現実主義・独特な撮影技法・広大なセット・刺激的な音楽が特徴的で、『時計じかけのオレンジ』(1971年)は社会問題にまで発展した映画となりました。
映像の完璧主義者
映画の脚本・監督・撮影・編集など映画製作全般にわたり自身で細かく管理し、その完璧主義のため、多くの関係スタッフと製作中にトラブルが発生したといわれています。
1980年公開の『シャイニング』では、2秒程度の撮影に2週間かけ、190以上のテイクを費やしたこともあるのです・・・そのため、俳優の間では極めて評判が悪かった!
その後キューブリック監督は、様々な制約があるハリウッドの映画システムと決別しイギリスへ移住したが、70歳で他界しました。
スタンリー・キューブリック監督のオススメ作品
『シャイニング』(1980年)ホラー映画のお手本ともいえる作品!
ジャケットにも採用され、この映画の象徴ともいえる「叩き割ったドアの裂け目から顔を出したジャック・ニコルソンの狂気に満ちた表情」を撮るためにキューブリックはわずか2秒程度のシーンに 何と!2週間かけ、190以上のテイクを費やしたのです。
キューブリック監督による映画化で、この本は世界的に有名になったが、原作を大幅に変更したことで原作者のスティ―ブン・キングは、キューブリックへの批判を繰り返し死後でも映画版への批判を繰り返している。
『時計じかけのオレンジ』(1971年)ウルトラヴァイオレンス!
近未来社会で、暴力やセックスなど 欲望の限りを尽くす荒廃した自由放任と、管理・抑制された全体主義社会とのジレンマを描いた風刺的作品。
悪意に満ちた少年を演じた主演のマルコム・マクダウェルはこの作品について、演じた後の10年間もあの役を嫌い、作品を観ようとも思わなかったし、人前で語ることさえも嫌だったと言っています・・・それ位、演じたキャラクターが嫌いだったと思われます。
『2001年宇宙の旅』(1968年)【SF映画史に残る最高傑作の作品】
『2001年宇宙の旅』の公開当時は、哲学的なテーマを賞賛する声の一方、何が何だか分からない内容や非常に難解な結末を批判する意見もあり、賛否両論の渦が巻き起こった作品。
公開後は理解しきれない内容で興行成績が悪かったが、再公開を経て評価が高まり、現在では世界映画史に残る不朽の名作のひとつとして認識されている。
本作の製作は1965年に開始し、翌1966年5月までに俳優の演技シーンを撮り終えたが、SFXシーンの完成までさらに1年半以上を費やした為、製作費は当初の600万ドルを大きく超過し1,100万ドルに!・・・おまけに当初の公開予定日から丸2年が過ぎていたのです!
巨匠キューブリックの意外な作品・・・背徳感たっぷりの映画『ロリータ』(1962年)
これぞ 元祖ロリビッチ!
ロリータ・コンプレックスの派生語にもなった、これぞ100%キューブリック印の作品。
中年のオッサンが12歳の小娘に骨抜きになっちゃう滑稽さと、異常な独占欲と愛欲を加速させるキモさをしっかり具現化してくれた、モノクロ映画の問題作である。
本作では中年のオッサンは、ちょっと悪い人物、ロリータは小悪魔みたいに描かれている。
無垢な少女は、腹黒いオッサンと どういう化学反応を起こすのか…?
稀代の映画監督!スタンリー・キューブリックの人物像
スタンリー・キューブリックの映画は、映像も創作センスも独創的で天才的!
どの作品も不思議な魅力を備えた、映画好きなら観ておきたい作品ばかりです。
キューブリック作品には、”今観ても 色あせない独創的な美”が、そこにあるのです!
スタンリー・キューブリックの他の作品
突撃
スパルタカス
ロリータ
博士の異常な愛情
バリー・リンドン
フルメタル・ジャケット
アイズ・ワイドシャット
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