映画「幸せのレシピ」の概要
完璧主義者で料理長を務める一人の独身女性がある日突然、姪と一緒に暮らし始めることに。
職場では自分と正反対の陽気な男性副料理長が新たに雇われて・・。
仕事、家族、恋愛、悩みながらも成長していく、心がほっこり温まるヒューマンラブストーリー。
映画「幸せのレシピ」の原題
しあわせのレシピの原題は、”No Reservations”
日本語で”予約なし”の意味になります。
2007年のアメリカ映画
本作は、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演、2007年に製作されたアメリカ映画で、2001年のドイツ映画『マーサの幸せのレシピ』をリメイクした作品になります。
映画「幸せのレシピ」のあらすじ
完璧主義者のケイト(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は、マンハッタンの高級レストランで総料理長を務める独身女性。
その腕はファンが付くほどの人気ぶりで、迅速で無駄のない動き、シェフ達に対し的確な指示を出し、絶品料理の数々を作り上げる程の才能を持っていた。
しかし、内面は完璧主義の気が強い性格なので、オーナーのポーラ(パトリシア・クラークソン)の命令でセラピーに通わされていた。
本人は自覚がないものの、神経質な性格でお客と口論になることが度々あった。
そんなある日、いつものように厨房で忙しく料理を作っている時、ケイトの姉のクリスティーン(アリヤ・バレイキス)と姪のゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)が交通事故に遭ったとの連絡を受けた。
ケイトは病院へ向かい、治療を受けてベッドに眠っているゾーイの姿を見て安堵するが、クリスティーンが既に亡くなっていたので深い哀しみを受け立ち尽くした。
クリスティーンはシングルマザーだったので元夫の連絡先もわからなかった。
目が覚めたゾーイは母の死を知り涙を流し続ける。
ケイトはクリスティーンが妊娠中に書いた手紙を読み返し、自分にもしもの時があったらゾーイをケイトに託すと書かれていたこともあり、ゾーイと一緒に暮らすことを決意する。
ゾーイは自分の家に帰りたいと言うが、ケイトはクリスティーンの生前の想いを伝え「私の家に」と話し、ケイトと一緒に暮らすことになる。
ポーラの命令で1週間の休暇を受けたケイトだったが、店の様子が気になったので見に行ってみると、見知らぬ男性シェフが厨房に立っていた。
ラジカセからはオペラの音楽が流れ、シェフ達は笑顔で料理を作り、厨房内は和やかな雰囲気に包まれていた。
ケイトがいた時とは真逆の雰囲気になっていたので、戸惑ったケイトはポーラと話しをする。
ニック(アーロン・エッカート)が突然フリーに転身したので、ケイトに相談できず急いで副料理長として迎い入れたのだった。
ケイトはニックの軽薄な態度が気に入らなかったが、ニックがケイトと一緒に働きたかったので他店からの誘いを断ったことを知り、渋々彼を受け入れることにした。
家庭と仕事、どちらも新たなスタートになったケイトだった。
主人公ケイトの登場
多忙な日々
ケイトはニューヨークの高級レストランで働くシェフとして、多忙な毎日を送っています。
料理に対する自らの情熱を持ち、完璧主義のケイトは、料理の一皿一皿に全力を尽くします。
彼女はキッチンの隅々まで目が届くよう、厳しい管理を行っています。
しかし、その忙しさと厳格さの裏には、彼女の孤独と心の壁が隠されています。
レストランの成功は彼女にとって何よりも重要であり、それが彼女の日常を支配しています。
厳格なシェフとしての評価
ケイトはその卓越した料理の腕前と厳格な姿勢から、同僚やスタッフからも一目置かれる存在です。
彼女の管理するキッチンでは、ミスが許されない雰囲気が漂っています。
そのため、スタッフは時折彼女を畏怖しつつも、その高い評価と結果を尊敬しています。
ただし、その厳格さはしばしば人間関係において障害となることもあり、ケイトは友情や恋愛などの面で困難を抱えることが少なくありません。
日常生活の一部
仕事では完璧主義を貫くケイトですが、私生活はシンプルで明確にルーチン化されています。
彼女は朝早く起きて市場に出かけ、新鮮な食材を選びます。
帰宅後はレシピの改良に時間を費やし、夕食も一人で静かに済ませます。
その生活は一見充実しているように見えますが、感情をほとんど表に出さない彼女は、心のどこかで孤独と向き合っています。
ケイトにとって料理は自己表現の手段であり、日常生活の大部分を占めるほど重要なものです。
姪ゾーイの登場
姪との初対面
姪のゾーイがケイトの生活に入ってくるのは、思いも寄らない出来事でした。
ゾーイの母親、つまりケイトの姉が急逝し、幼いゾーイがケイトのもとに預けられることになります。
最初の対面はぎこちないもので、ケイトはどのように接すればよいのか戸惑います。
一方、ゾーイも突然の環境変化に困惑し、心を閉ざしたままです。
この初対面は、お互いにとって挑戦の始まりとなります。
新しい生活の始まり
ゾーイがケイトと一緒に住むことになり、二人の新しい生活が始まります。
ケイトは自身の厳格な日常に、ゾーイをどのように適応させるか悩みます。
しかし、次第にゾーイとの時間を通じて、ケイトは心を開いていくようになります。
一緒に料理をすることや、日常の小さな喜びを分かち合うことで、二人の関係は徐々に温かみを帯びていきます。
新しい生活はケイトにとっても、成長の機会となるのです。
家族の絆の再構築
ゾーイとの生活を通じて、ケイトは自身の内面と向き合う時間を持ちます。
ゾーイの無邪気さと好奇心は、ケイトに再び感情の温かさをもたらします。
彼女は家庭の温かみを感じることを忘れていたため、ゾーイとの交流を通じてその大切さを再認識します。
二人は新しい家族の形を築き、強い絆を再構築していきます。
このプロセスは、ケイトにとっても大きな感情的な成長をもたらすものでした。
ケイトとニックの関係
ニックのレストランへの登場
ニックは新しくレストランに採用されたシェフであり、その独特の料理スタイルと明るさで瞬く間に注目を集めます。
彼の登場により、ケイトの厳格なキッチンに新しい風が吹き込みます。
初めはニックの自由奔放な性格とケイトの厳格な態度が対立しますが、次第にお互いを理解し合う過程で変化が生まれます。
ニックの存在がケイトに新たな視点と柔軟性をもたらします。
最初の対立と緊張
ニックの登場は、ケイトのキッチンに緊張感をもたらします。
ニックの自由な料理スタイルとケイトの厳しい管理方法は相容れず、些細なことで対立が生じます。
特にケイトが完璧を求めるあまり、ニックの創造性を抑制しようとする場面も見られます。
この対立は、しばしばスタッフを巻き込み、レストランの雰囲気を張り詰めたものにします。
しかし、この緊張は二人にとって、お互いを深く理解するための重要なステップでもあります。
共同作業を通じての変化
ケイトとニックが共同で新メニューを開発することになり、二人の関係は少しずつ変わっていきます。
共同作業を通じてお互いの長所と短所を理解し合い、尊重し始めます。
ケイトはニックの独創性と情熱に感銘を受け、ニックもケイトの技術と知識を学びます。
このようにして、二人の関係は次第に信頼と尊敬を基盤に築かれていきます。
共同作業を通じて、ケイトは自らのシェフとしての考え方にも柔軟性を持つようになります。
ロマンチックな瞬間
ケイトとニックの関係が仕事を超えて個人的なものに発展する場面も描かれます。
互いに理解し合い、共同作業を通じて築いた絆が深まり、二人は特別なロマンチックな瞬間を共有するようになります。
夜の静かなレストランで、一緒に料理を作りながら心を通わせることが多くなります。
この時間は二人にとってかけがえのないものであり、ケイトにとって初めての感情のレベルでのつながりとなります。
ロマンチックな瞬間は、二人の関係をさらに深め、物語を感動的なクライマックスへと導いていきます。
クックパッドに掲載の料理レシピ
映画「幸せのレシピ」に登場する料理のレシピが掲載されていましたのでリンクを貼っておきます。
幸せの帆立貝のサフラン・ソース添え by miow miow rabbit
映画「幸せのレシピ」の感想
穏やかで心温まる作品でした。
とてもキレイな料理を機敏に作っていくケイトの姿がカッコよかったです。
料理長という責任がある立場から精神的な負担を受ける中、ゾーイとニックという大切な存在に出会えたことはとても奇跡的な印象を受けました。
出会いは人生を変えていきますね。
ニックのイタリアンで陽気な性格は明るくなり最高でした!
母を亡くして食欲不振になっていたゾーイはニックが作ったパスタを思いっきり食べる姿がとても可愛らしかったです。
料理を通じてケイト、ニック、ゾーイの心の距離が徐々に縮まっていく場面が良かったです。
そして美しい料理の数々が登場。
うずら、フォアグラ、ロブスター、ムール貝の料理など、どれも美味しそうな料理が出てきたのも楽しめました。
2人の出会いでケイトのお堅い性格が柔らかくなっていき、作る料理にも変化が出てくるんだなぁと思いました。
家庭・恋愛・仕事と心身共に余裕がない大人の世界。
そんな毎日を模索しながら一生懸命歩み続けていくケイトの強さが伝わってきました。
とても愛に溢れ、家族で美味しい料理を食べたい気持ちが湧いてくる映画でした。
映画「幸せのレシピ」のレビューを調べてみた
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