「1995年に劇場公開された『フランケンシュタイン』は、生命創造に取り憑かれた若き科学者フランケンシュタインが、狂気的な実験の末にツギハギの人造人間を生み出し、その結果として繰り広げられる愛と憎しみ、想像を絶する恐怖と悲劇を描いた衝撃作です。
メアリー・シェリーの古典的な恐怖小説を忠実に映画化し、ロバート・デ・ニーロの卓越した演技が光る本作は、人間の生と死、愛のテーマに深く挑んでいます。」
1995年に劇場公開された『フランケンシュタイン』の予告編動画は、こちら
生命創造に取り憑かれた若き科学者・フランケンシュタインは、狂気的な実験の末に死体をツギハギにした人造人間を生み出した。
『フランケンシュタイン』は、彼によって生み出された怪物の愛と憎しみ、想像を絶する恐怖 そして悲劇の結末を 巨匠F・F・コッポラが原作の真のテーマに挑んだ衝撃作。
神をも恐れぬ実験
若き医学生ヴィクター・フランケンシュタインは、幼い日の母の死をきっかけに、永遠の生命を創造することに取り付かれていた。
彼は、絞首刑に処された男の死体を用いて実験を成功させるが、死からよみがえった男は、それゆえにフランケンシュタインに復しゅうを開始する…・・・愛もなく なぜ造った!
ツギハギのクリーチャー誕生
科学者フランケンシュタインは、ツギハギだらけの人造人間に生命を与えることに成功!
だが、人造人間は逃亡してしまい、途中盲目の老人と出会って言葉や優しい心を教えられる。
そして孤独なモンスターは愛を求め、誰も予期し得なかった悲劇を巻き起こす。
有名な恐怖小説を映画化
原作は1816年に発表されたメアリー・シェリー女子の恐怖小説の古典を、巨匠F・F・コッポラがプロデュースし、演劇界と映画界をまたにかけるK・ブラナーが監督・出演、更に人造人間を名優ロバート・デ・二―ロが演じるなど、米英の一流スタッフ・キャストが集結。
本作はかつて、いくども映画化されながらも一度も描かれることの無かった「フランケンシュタイン」の原作を忠実に描きながら、人間の生と死・愛のテーマに挑んだ衝撃作。
ツギハギモンスターの姿を、12時間かけて全身に施されたロバート・デ・ニーロの特殊メイクは、アカデミー・メイクアップ賞候補になったほどの出来栄え!
原作の怪物は、高い知性を持っていた
人間を創造するという神をも恐れぬ所業に取り憑かれた科学者フランケンシュタインは、墓場から死体を盗み、それをつなぎ合わせてそれに生命を吹き込むことに成功する。
しかし、生まれた人造人間は醜い怪物だった!その恐ろしさに彼は怪物を見捨てた。
やがて、怪物が彼の元に現れた時 怪物は知性を獲得し言葉を話すようになっていた。
このようにメアリ―・シェリーの原作の怪物は、高い知性を持っていたのです。
モンスターのイメージを変えた?
1931年に初公開された『フランケンシュタイン』は、蘇生され首に電極のボルトが刺さった大男の怪物が多くの人々を殺害する映画で、この作品は大ヒットしシリーズ化されフランケンシュタインの名称は醜い「怪物」というイメージを決定的なものとしました。
更にイギリスの「ハマー・フィルム・プロダクション」が『フランケンシュタインの逆襲』(1957年)を製作し、この映画は戦後停滞していたホラー映画を復興させる程の大ヒットとなりフランケンシュタインはこの後も”知能の低い大男”として定着するようになりました。
人間の生と死と愛を描く
これまで多くのフランケンシュタイン映画は、ツギハギの「知能が低い大男」でまさに、怪物として狼男や吸血鬼ドラキュラと共演するほどのモンスターのイメージがありました。
しかし本作はかつて、いくども映画化されながらも一度も描かれることの無かった「フランケンシュタイン」の原作に忠実に設定された作品で、原作での怪物は知性を獲得し 高い知性を持つ存在として描かれています。
フランケンシュタインは怪物の名前ではなく、怪物を造った「科学者の名前」だったのです。
4Kレストア版で名作が再現
近年頻繁に耳にする「4Kレストア」とは、最新のデジタル技術を駆使して当時撮影した35mmオリジナルフィルムを修復し、色味やコントラストを調整することで撮影当時の映像を再現するという技術で、暗い実験室の描写や人肌の表現が鮮明になり高画質と高音質が再現されます。
この技術で『ローマの休日』や、数々の不朽の名作もリバイバル上映されています。
本作『フランケンシュタイン』も、4Kレストア版で再登場。
『フランケンシュタイン』あらすじ
18世紀・・・ヴィクター・フランケンシュタインは、ジュネーヴの裕福な家庭に生まれ、乳兄弟のジャスティンや妹代わりとして引き取られたエリザベスと共に幸せに育った
だが、弟の出産の際に母親を亡くしてしまう。
母親を失って以来 命の儚さを憂い、自ら永遠の命を探求することを誓った彼はインゴルシュタットの大学で医学を志す・・・しかし、大学での生命創造の研究は異端視される。
それでも自分が師事したウォルドマン教授の研究に基づき、教授を殺した男性の遺体から、1体の怪物を造り上げることに成功した。
しかし、フランケンシュタインは事の重大さに驚き、結局は怪物を見捨てることになった。
怪物は放浪の旅を続けるが……いつしか、フランケンシュタインに復しゅうを開始する。
愛と憎しみ、そして悲劇の結末は…。
ロバート・デ・二―ロ出演のフランケンシュタインは、こちら
キャスト
ロバート・デ・二―ロ、ケネス・ブラナ―、ヘレナ・ボナム=カーター、トム・ハルス、エイダン・クイン、イアン・ホルム、ジョン・クリーズ、ロバート・ハーディなどが出演。
なぜ造った!?
本作でロバート・デ・二―ロが演じたクリーチャーは、外見はツギハギだが心優しい怪物。
悩んだり、怒ったり、悲しんだり・・・人間の心を持つ悲しきクリーチャーとして登場。
なぜ俺を造った!? フランケンを憎みながらも、愛おしく思う怪物の切なさが心打つ。
しかし、フランケンシュタインの妻は怪物に殺され、再び禁断の実験を実施する。
本作一番の衝撃シーンは、妻の首と他の胴体をつないだ人造人間・・・忘れられないシーン!
作品概要
製作国:アメリカ・イギリス・日本合作
監督:ケネス・ブラナ―
上映時間:124分
劇場公開日:1995年1月21日
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