1991年に劇場公開された「シザーハンズ」の制作25周年記念の動画になります
昔々、町外れの山の上の屋敷に 孤独に暮らす老発明家がいた。
発明家は生命の創造に挑み、両手がハサミの人造人間を生み出した後に・・・亡くなった。
『シザーハンズ』は、純真無垢な心を持つ人造人間と、少女の交流を描いたファンタジー。
なぜ両手がハサミに?
その後、ゴースト屋敷のようになってしまった丘の上の家で 一人孤独な日々を送っていた。
彼は未完成のハサミの両手で 顔は傷だらけだが、優しく純真無垢な心を持っている。
「シザーハンズ」は、おかしくて 哀しくて 美しいラブストーリー
そんなある日、彼の元に化粧品のセールス・ウーマンのペグが訪ねて来た。
そして心優しい彼女は、そんな彼の姿に同情し、エドワードを自分の家に連れて帰る。
そうして家の中へ通された彼は、写真に写っているペグの娘キムに心奪われ、一目で恋してしまうが…哀しいかな、ハサミの手をした彼は、ハサミで傷つけることを恐れて彼女を永遠に抱く事は出来ない・・・両手がシザーハンズだから。
鬼才ティム・バートン監督の描くラブ・ファンタジー
『シザーハンズ』は、そんな おかしくて哀しくて美しいラブストーリーを、鬼才ティム・バートン監督が詩的で夢幻的なタッチで描いた切ないファンタジームービー。
オープニングも映画スタジオ「FOX」のロゴに雪が降り積もるクレジットから始まり、一気にファンタジーの世界へと誘ってくれる・・・パステルカラーに彩られた、街並みも素敵!
主演のエドワード役を演じる、ジョニー・デップの何とも哀しみに満ちた無言の表情や仕種、そして彼の心情を代弁するようなダニー・エルフマンの音楽が絶品!
人造人間を描いた関連映画
人造人間を描いた名作では、あの不気味な顔をしたツギハギだらけの怪人『フランケンシュタイン』(1994年)を、名優ロバート・デニーロが演じていました。
医学生のフランケンシュタインは、絞首刑に処された男の死体で人造人間を創ることを成功させるが、死からよみがえった男は、それゆえに医学生に復しゅうを開始する…。
フランシス・F・コッポラが製作総指揮、ケネス・ブラナーが監督したゴシック・ホラーはこれまでのフランケンものとは異なりクリーチャーの哀しみと怒りを濃厚に描出している。
自分の意に反して創り出された人造人間には、純真さや複雑な感情が宿っているのです。
物語の始まりは雪の夜から…
物語は、孫に ”どうして雪が降るの?”と尋ねられた祖母が 語りだすところから始まる・・・。
その町はお城が立っている小さな町・・・だけど華やかな田舎町。
そのお城には発明家が住んでおり、人造人間を作りだし、後は手を付けるだけというところで急死してしまう・・・人造人間の名前はエドワードで、両手にハサミがつけられていた。
彼の両手は発明家が急死する前 仮に取りつけたハサミが、そのままつけられていたのです。
そう、邦題の『シザーハンズ』とは このエドワードの手を指しています。
その後、エドワードはゴースト屋敷のようになってしまった丘の上の家で 一人孤独な日々を送っていたが ある日、ペグという化粧品販売の女性が訪ねてきたことから、外の世界へ足を踏み出します!
そうしてペグの家の中へ通された彼は、写真に写っているペグの娘キムに心奪われ、一目で恋してしまう・・・エドワードはキムといいムードになっても、彼女を抱く事は出来ない。
彼の手であるハサミは本人の意図に反して、人を傷つけてしまうのだ!
その後、住民たちともいい関係を築いてきたエドワードだったが、とある事件から一気に手のひら返しを食らうことになってしまう。
こうなると町の住民 vs ペグ一家の対立状態になり、追い詰められたエドワードは結局キムと離れ離れに…・・・。
こうして、エドワードとキムのラブストーリーは孫に語られた・・・外には雪が降っている。
キャスト
エドワードを演じたジョニー・デップは、今では名だたるトップスターだが
『シザーハンズ』公開時は俳優として駆け出しのころで、まだまだ知名度も高くありませんでした・・・そんな若かりし頃のジョニー・デップの初々しさがみられる作品です。
彼が恋をする、ペグの娘キムをウィノナ・ライダーが演じている。
両手ハサミの動きも必見!
本作はジョニー・デップという俳優を知るうえでの「入門作」ともなる作品で、ティム・バートン監督特有のファンタジーの魅力を知る作品ともいえるオススメ映画。
奇怪な外見とは裏腹に天使の心を持った主人公と、素朴な町の人々とのユーモラスで心温まる人間模様と、愛を知っていくエドワードの心模様もほほえましい。
エドワードの特殊メイクの両手ハサミの動きも必見で、庭の手入れ・犬のグルーミング・氷の彫刻・人のヘアカットまで見事な シザーハンズ・カットも見どころです!
作品情報
製作国:アメリカ
監督:ティム・バートン
上映時間:105分
日本公開日:1991年7月13日
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