「Hellraiser」は、クライヴ・バーカーの原作をもとにした1987年のホラー映画で、その独特な世界観と恐怖で観客を魅了しています。
この映画は、神秘的な解呪の箱を巡る恐怖の物語を描き、特にピンヘッドというカリスマ的な悪魔のキャラクターで知られています。
本記事では、「Hellraiser」のストーリーの魅力、映画のビジュアルと特殊効果、そしてその後のシリーズ展開について深く掘り下げます。
映画が提示する暗く、複雑なテーマは、今も多くのホラー映画ファンに愛され続けており、その影響力は計り知れません。
1988年に劇場公開された『ヘル・レイザー』の予告編動画は、こちら
本作は、70年代末から80年代を席巻したホラー映画シリーズの中でも最後期に登場し、
「幻想恐怖」という新しい概念を提示して、世界を悪魔の呪縛に巻き込んだ作品!
80年代ホラーの切り札『ヘル・レイザー』が、とうとう4Kレストアを施した最新のニューマスターで35年ぶりに劇場に帰って来る・・・一体誰が封印を 解いてしまったのか!?
異次元からの魔導士召喚
永遠の苦痛と極限の快楽を得られという、奇妙なパズル・ボックス「ルマルシャンの箱」。
そのボックスを手に入れ 魔界の魅力に魅せられてしまった者たちは、異次元の領域に存在する4体の魔導士=セノバイトを召喚してしまう。
人間の欲望をあざ笑うセノバイト
4体の魔導士は、あざ笑うかのように人間の欲望を切り裂き 快楽の源となる苦痛と拘束の下で道徳性を説いていくのだ。
そして彼らと関わった全ての者が、気づかないうちに醜い惨劇に足を踏み入れていく。
戦慄の美学で描く80年代ホラー最後の重鎮
本作は『13日の金曜日』、『ハロウィン』、『エルム街の悪夢』など 70年代末から80年代を席巻したホラー映画シリーズの中でも最後期に登場し、その一大流血描写と恐怖と官能が入り混じった幻想美溢れる映像と斬新な世界観で、ホラー映画の歴史を塗り替えました。
全米騒然!特大ヒット
アメリカで1887年の9月10日公開時には、1,456万ドル以上の興行収入を記録!
最近では2022年に作られたリメイク版が話題になるなど、映画、ゲーム、アニメとジャンルを超えて現在も多くの影響を与え、ファンを増殖し続けています。
本作はこれまで10作の続編や関連作品の『ヘル・レイザー』シリーズの原点だ。
クライヴ・バーカー渾身の初監督作!
監督はホラー小説の短篇「血の本」シリーズで世界幻想文学大賞、英国幻想文学大賞を受賞するなど一大センセーションを巻き起こした英国の天才恐怖作家クライヴ・バーカーが自身の原作「ヘルバウント・ハート」をもとにした渾身の初監督作!
バーカーの作品は、人間と共存する隠された幻想世界、超自然におけるセクシュアリティの役割や、複雑に絡み合った宇宙の構造などの描写を特徴としています。
バーカーは、自身の原作と脚本の映画化であった1986年のホラー映画『ロウヘッド・レックス』の余りの出来の悪さに閉口し、以後は自作映画化に慎重を期すようになったといいます
そこで溜め込んだ鬱憤を晴らすべく、自身の原作「ヘルバウント・ハート」を初監督して『ヘル・レイザー』を作り上げたのです。
小説家であり映画監督でもあるクライヴ・パーカー自身が監督したのは本作のみで、シリーズの原点にして頂点ともいえる作品です。
異世界への入口が35年ぶりに開かれる!
この度第1作目の『ヘル・レイザー』に初の4Kレストアが施され、「誰かが封印を解いた」ことにより、魔道士たちが35年ぶりに呼ばれて出てきてしまった!
「a’ll be back! また戻ってきたぞ」・・・イギリスARROW社による4Kデジタルリマスターで、幻想恐怖大作がふたたび日本全土 をかつてない「幻想恐怖」に陥れる!
異次元からの魔導士=セノバイト
召喚された4体の魔導士は、リーダーのピンヘッドにフィメール、チャタラー、バターボールで、人間の欲望を切り裂き 快楽の源となる苦痛と拘束の下で道徳性を説いていくのだ。
その物腰はおだやかで、知的な印象を受けるものの、与えられた使命には忠実だ。
『ルマルシャンの箱』を開けた者は、箱の秘密を知ろうが知るまいが、老若男女を問わず連れて行き、「究極の快楽」という名の拷問?を未来永劫に与え続けられる。
またリーダーのピンヘッドは論理的思考を持ち、自らの「教え」から逃げ出した者があれば仲間と共に追いかけ、決して逃がす事はない。
もともとは普通の人間?
セノバイトとは修道士や修道女を意味し、元は普通の人間でしたが、欲望を追求し続けたため魔導士に変わり果てました。
セノバイトの外見は、宗教的な儀式から身体の一部が損傷されているのです。
誰が封印を解いてしまったのか!?
今回解禁された新ビジュアルは、なんと!封印解除をとらえた10連のビジュアル。
封印解除の「ルマルシャンの箱」に始まり、久しぶりに地球に降り立ったピンヘッドが、呼んだ者の魂を切り裂くべく徐々に接近する大迫力の画面が連続的に接近!
最後はあまりに迫り過ぎて顔面部分だけになってしまっている!?・・・まさに80年代ホラーの切り札にして、80年代ホラー最後の重鎮の名にふさわしいビジュアルである。
セノバイトの首領「ピンヘッド」とは?
シリーズのアイコン・セノバイトのリーダーピンヘッドは、白塗りスキンヘッドで頭には釘が等間隔で打ち付けられている圧倒的なビジュアルは、1度見ると頭から離れない!
頭部全面に升目を刻み、交差ごとにピンを刺した奇怪な見た目をしているし、また体の様々な部位の皮膚を剥ぎ、ぴっちりとした黒衣を直接体に縫いつけ、ボンデージファッションに身を包んでいる。
またピンヘッドは、恐るべき攻撃力を備えているが、無差別な殺戮や拷問は行わず、交渉や論理的説得に応じる知性もあわせもつキャラクターで、それまでになかったホラーの在り方を世に知らしめました。
愛称おピンとも言われるピンヘッドは、2021年8月に対戦サバイバルホラーゲーム『Dead by Daylight』のキャラに追加されるほど、ファンの間でカルト的な人気を誇っています。
最長ホラーシリーズの一つ
『ヘル・レイザー』は、1987年に公開された第1作を皮切りにこれまでに10作もの続編や関連作が生まれ、スティーヴン・キングの『チルドレン・オブ・ザ・コーン』と並び最長のホラーシリーズの一つに数えられています。
特に第1作目については、ヘル・レイザー入門者にとっての必須作品です!
ヘルレイザーシリーズを紹介
第1作目『ヘル・レイザー』(1987年)
シリーズの原点にして頂点!箱を開けるとSM地獄の門が開き、魔導士が召喚される。
恐怖対象である魔導士たちが、初めは出し惜しみをするようにほとんど出てこない・・・しかし登場した後は、その圧倒的なビジュアルと共に畳みかけるようなオカルトにGO!
期待したほどの?SMな展開がなく、異様な世界観と謎が謎のままで取り残されていく。
第1作目は数々の国際映画賞を受賞!
本作は大流血描写のホラー作品ながら、1988年のアボリアッツ国際ファンタスティック映画祭・恐怖映画賞受賞、1988年ポルト国際映画祭・審査員特別賞受賞、国際ファンタジー映画賞ノミネート、1987年シッチェス・カタロニア国際映画祭・最優秀作品ノミネートなど数々の映画賞を獲得しました。
第2作目『ヘルレイザー2』(1988年)
ヘル・レイザーの・が2作目からカット。
前作では「地獄の門が開いた」という映画でしたが、本作では「地獄巡り」をします。
この続編は、前作を本作のための序盤的な映画にしたという点で高い評価があります。
続編は、第1作目の主人公カーティスが精神病院にいるところから始まります。
ゆえに前作からの繋がりが強いため、本作からの鑑賞はオススメできません。
第3作目『ヘルレイザー3』(1992年)
第1作目はC・バーカーがイギリスの映画監督だったこともありイギリス映画、第2作目はイギリス・アメリカの合作映画、第3作目となる『ヘルレイザー3』はアメリカ映画となり、90年代アメリカホラーの雰囲気がある堅実なホラー映画というイメージ。
3作目ではピンヘッドの過去が触れられ、彼の起源について知ることができます。
最初から地獄の住人ってわけじゃなく、最初からピンが刺さってたわけでもないのです。
第4作目『ヘルレイザー4』(1996年)
舞台は1990年代の現代までさかのぼり、ピンヘッドおじさんもいいよいよ宇宙へ。
宇宙船でとある研究者が「箱」を開けるが、その研究者は何者なのか?箱の正体は!
第3作ではピンヘッドの過去について解き明かされたが、本作では「箱」の起源が語られ、どのようにして箱が生まれたかが描かれる。
第5作目『ヘルレイザー ゲート・オブ・インフェルノ』(2000年)
シリーズ第5弾にして大幅な路線変更!ホラー映画であった前作からサスペンス映画に。
主人公はかなり腹の立つタイプの人間として描かれ、ピンヘッドは彼に地獄をみせる!
これまで描かれていなかった、地獄に連れていかれた人間がどういう風になるのかが丁寧に描かれています。
第6作目『ヘルレイザー リターン・オブ・ナイトメア』(2002年)
6作目は前作の路線を引き継ぎサスペンス調だが、時間と空間とが断絶されどこまでが現実で幻想かが分からなくなります。
所々に繰り返し同じ俳優が、別のキャラクターで登場しサスペンス風悪夢感の強い仕上がりになっています。
第7作目『ヘルレイザー ワールド・オブ・ペイン』(2005年)
舞台はルーマニアとなり、アングラ系新聞記者が人を生き返らせる術を持つ怪し気な組織に潜入したが、そこで例の「箱」を見つけ 自らが地獄の世界に没入していく。
これまでのシリーズに見られた妄想感がなくなり、ちゃんと地に足がついているような印象の作品。 今回は、おピンも 地獄の住人さんたちも出番は少なめです。
第8作目『ヘルレイザー ヘルワールド』(2005年)
シリーズ第8弾では またも路線が変更し、例の「箱」が主催するゲームが登場し、そのゲームに興じたティーンたちが酷い目に遭うという定番ホラー作品となっています。
若者たちが、次々と仕掛けられた罠にハマるのは「ソウ」シリーズのパターンで、また1人また2人と殺されていくのです。
最後に、ヘルレイザーたちから逃げまどうシーンは 定番のホラー映画風で確かに面白い!
第9作目『ヘルレイザー:リベレーション』(2011年)
シリーズ9作目にして原点回帰!リノベーションと言うだけあってこれまでのシリーズに現代的な要素を加えたような映画になっています。
なにより本作では、ピンヘッド役の俳優が変更となり、クリクリした可愛いお目目のピンヘッドには違和感があり、なかなか慣れない?感じ。
でも、抑え気味であったスプラッタ描写もしっかり描かれ 好感アップです。
第10作目『ヘルレイザー ジャッジメント』(2018年)
日本国内版はまだ未発売ですがamazonで、輸入盤が購入可能のようです。
地獄の魔導士!おピン入門『ヘル・レイザー』あらすじ
夫のラリーと妻のジュリア夫婦は、とある屋敷に引っ越して来た。
ある日、屋根裏でラリーが怪我をした時、おどろおどろしい姿の男が出現する。
男はラリーの兄のフランクだった。
実はフランクは極限の快楽をもたらすという謎のパズル・ボックスを手に入れ、そのパズルを解いたことで魔道士たちによって八つ裂きにされ肉体を失っていたが、ラリーが流した血によって覚醒したのだった。
フランクはかつて愛人だったジュリアに生贄の血肉を捧げて復活しようと目論むが、ラリーの先妻の娘カースティは、継母の怪しい行動に勘付いていた。
そしてパズル・ボックスを手に入れ 箱を開けようとするが・・・。
キャスト
ダグ・ブラッドレイ、アシュレイ・ローレンス、アンドリュー・ロビンソン、クレア・ヒギンズなどが出演。
現実と幻想が交差するSMの地獄世界
ある者には悪魔、ある者には天使、永遠の快楽の領域を広げる案内人・ヘルレイザー。
あれから35年、誰が封印を解いてしまったのか?魔道士がふたたび、魂を切り裂く!
いったい誰が封印を解いてしまったのか?・・・それは映画ファンに「呼ばれたからだ!」
「ヘルレイザー」とはヤンチャという意味であり、周囲の迷惑を顧みず騒々しく騒ぎ、粗暴(ときに暴力的)な言動で問題を起こす人を指します・・・周囲にこんな人いませんか?
作品概要
製作国:アメリカ
監督:クライヴ・バーカー
上映時間:94分
劇場公開日:1988年3月5日 ・2023年12月8日(金)より4K版全国順次公開
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