「Creed」は、伝説的な「ロッキー」シリーズのスピンオフとして2015年に公開されたボクシング映画です。
この作品は、アポロ・クリードの息子アドニス・クリードの成長と挑戦を描き、彼が自身のアイデンティティと運命を探求する物語を展開します。
シルヴェスター・スタローンが演じるロッキー・バルボアがトレーナーとして再登場し、新旧のファンを引き付けました。
本記事では、「Creed」の物語性、キャラクターの進化、そして映画が持つ意義や影響について詳しく見ていきます。
スタローンの印象的な演技と新星マイケル・B・ジョーダンの魅力が融合し、新たなボクシング映画の傑作を生み出しました。
2023年に劇場公開された『クリード 過去の逆襲』の予告編動画は、こちら
ボクサーのアドニス・クリードは、世界チャンピオンとなったが華々しく引退した。
そんな彼の前に刑務所から出所した幼なじみのデイムが現れた・・・そしてデイムはクリードに対し激しい復讐心に燃えていた。
『クリード 過去の逆襲』は、ロッキーシリーズを継承したボクシング映画「クリード」のシリーズ第3作にして最終章。
新たなチャンプ!クリード
新時代の王者・・・アドニス・クリード。
彼はかつて、ロッキーがリング上で、死闘を繰り広げたライバル・アポロの息子である。
アポロは1976年に製作された『ロッキー』で登場した、ヘビー級チャンピオン。
クリードは、アポロの親友・ロッキーの魂(ソウル)を受け継いだ、新時代のチャンプだ。
過去からの逆襲!
クリードは世界チャンピオンの座を防衛し続け 華々しく引退した後は、バラ色の引退生活を謳歌していた。
そんな彼の前に、刑務所から出所した幼なじみのデイムが現れる。
2人はかつて家族同然の仲間であったが、デイムはクリードの少年時代のある過ちによって18年間の服役を強いられ、復讐心に燃えていた。
実は、クリードには家族同然の幼なじみを宿敵に変えた、誰にも言えない過去があったのだ・・・そしてデイムは、彼に挑戦状を突きつけてきた!
過去の過ちが壮絶な死闘に変わる!
引退した身ながら、クリードは封印してきた自らの過去に決着をつけるべく、デイムとの戦いに向けて猛トレーニングを開始する。
誰にも言えない 過去の逆襲・・・最大にして最後のゴングが今 鳴り響く!
「ロッキー」から「クリード」へ!
世界中にボクシングの魅力を広め、後に一躍アクションスターとなったシルベスタ・スタローンの代名詞にもなった、大ヒット ボクシング映画『ロッキー』シリーズ。
その主人公であるボクサー、ロッキー・バルボアの好敵手アポロ・クリードの息子という設定の “アドニス・クリード”を新たに登場させ、2015年からのスピンオフ作品『クリ―ド』シリーズも、ついに3作目『クリード 過去の逆襲』にして最終章を迎えた。
ロッキー・サーガ!
壮大な英雄伝説を、最近では「サーガ」という、カッコいい表現がされています。
1976年に、不屈のヒーロー『ロッキー』が登場し、創造主であるシルベスタ・スタローン
主演のシリーズは2006年に、6作目『ロッキー・ザ・ファイナル』で完結しました。
ロッキーシリーズの最終章『ロッキー・ザ・ファイナル』は、過去の栄光から一転し年老いて隠居状態のロッキーが再び、リングに立つことになります。
強敵となる無敗の王者メイソンに勝つために、ロッキーは大変過酷なトレーニングを行い、試合に臨むが、試合は若さそして圧倒的強さから、早々にメイソンの勝利が決まると思われていたが、想像以上のフィジカルとメンタルの強さを見せ試合を白熱させます。
『ロッキー・ザ・ファイナル』は、ボクサーとしての強さだけでなく困難な状況でも挑戦する人間の強さも描いた、最終章にふさわしい作品でした。
サーガが蘇る!
その後2015年には、ロッキーの良きライバルでもあり親友となったアポロ・クリードの息子を主人公にマイケル・B・ジョーダン主演の『クリード』として蘇りました。
第1作目は『クリード チャンプを継ぐ男』(2015年)、第2作目は『クリード 炎の宿敵』(2019年)、そしてその第3作目が今回の作品『クリード 過去の逆襲』です。
スピンオフ新シリーズ!
「ロッキー」シリーズを継承したボクシング映画「クリード」のシリーズ。
第1作目『クリード チャンプを継ぐ男』
『ロッキー・ザ・ファイナル』以来9年ぶりの続編ともなる、クリードシリーズの新章。
ロッキーのライバルであり盟友であったアポロ・クリードの息子アドニス・クリードが主人公となり、スタローン演じるロッキーもセコンドとして登場する。
クリードは、戦いの前に父と死闘を繰り広げた男、ロッキー・バルボアにトレーナーになってほしいと頼む。
ボクシングから身を引き孤独な日々を送っているロッキーは、クリードの中にアポロと同じ強さを見出し、トレーナー役を引き受ける・・・そして共にチャンピオンへの道を歩むことを決意する!
第2作目『クリード 炎の宿敵』
ロッキーの指導の下、世界チャンピオンに上り詰めたクリードは、かつて父アポロの命を奪ったイワン・ドラゴの息子ヴィクターと対戦することになった。
試合はヴィクターの反則行為により勝利したものの、納得のいく勝利を飾ることができなかったクリードは、心身ともに不調に陥ってしまう。
やがて婚約者のビアンカが出産して父親になったクリードは、ロッキーから父親という存在の大切さを諭され、しばらく一線から遠のくことになる。
しかし、”ボクシングこそが自分そのもの”と気づいたクリードは、ヴィクターとの再戦を決意し、激しいトレーニングを開始する!
第3作目『クリード 過去の逆襲』
栄光を掴んだ最強チャンプ VS 全てを失ったムショ上がりの幼馴染?とのゴング開始。
第3作目では、血と涙の殴り合いが始まる!
『ブラックパンサー』のマイケル・B・ジョーダンが前2作に続いて主演を務め、本作では自ら長編初のメガホンをとっています。
クリードの幼なじみで最強の敵となるデイムを「アントマン&ワスプ クアントマニア」のジョナサン・メジャース、クリードの妻ビアンカを前2作に続いてテッサ・トンプソンが演じる。
特に主演のマイケル・B・ジョーダンは「ブラックパンサー」のキルモンガー役で宿敵役のジョナサン・メジャースは「アントマン&ワスプ クアントマニア」のカーン役で知られており、つまりマーベル映画の “2大カリスマ”が死闘を演じることになっているのです。
シリーズ最終章にスタローンは登場しない?
クリードシリーズ・最終章となる『クリード 過去の逆襲』には、これまで主人公の指導的な立場で登場していた、シルべスター・スタローン演じるロッキーが登場していません?
これは、スタローンが本作の脚本のダークな部分に対して賛同できなかったという経緯が影響を及ぼしていると見られます。
スタローンは、製作に名を連ねていながらも自分の意見を通すことができなかったこと、そして作品を観るつもりもないということを取材で語っています。
つまり本作は、シリーズの“魂”であり続けてきたスタローンの意に沿ったものになっていないということですが、皮肉にも前シリーズより特大ヒットを記録しているのです。
シリーズ最大のヒットを記録!
『クリード 過去の逆襲』は、全米で公開されるやいなや規格外のロケットスタートを切り、公開3週目にして世界累計2億2420万ドルを突破!
これは前作「クリード 炎の宿敵」の全興収・2億1400万ドルを超える数字。
アメリカの辛口批評サイト「Rotten Tomatoes」では、96%支持の超高評価を受けるなど、全世界のファンに前代未聞級の熱狂を展開しています。
史上初!IMAXカメラで撮影
本作『クリード 過去の逆襲』は、IMAXカメラで撮影されており、劇場が熱気バキバキのリングへと早変わりしています。
スポーツ映画が、IMAXカメラで撮影されるのは史上初とのこと。
IMAXカメラの特徴は、通常の35mmフィルムの面積比4倍もある70mmの大きさで、一般のスクリーン撮影に比べ約40%広い映像が得られる為、圧倒的な臨場感で映画を楽しめます。
IMAXカメラはクリストファー・ノーラン監督が愛用し『インターステラ―』や『ダークナイト』で撮影しています。
『ダークナイト』の撮影時には、当時世界に4台しかなかったIMAXカメラを、カーチェイスの撮影中にクレーンに乗せ、別の車が突っ込んでしまい、ぶっ壊した様子がメイキング映像から見て取れます・・・当時1台50万ドルのカメラをノーラン監督がぶっ壊した!
『クリード 過去の逆襲』あらすじ
世界チャンピオンの座を防衛し続け、華々しく引退したクリード。
3年後の現在は、ボクシングジムを運営し後継者の養成に努めていた。
音楽プロデューサーである妻や養母との関係も良好だった。
そんな、バラ色の引退生活を謳歌していたある日、ムショ上がりで幼なじみのデイムが現れる。
デイムはとある事件で、18年もの間刑務所で服役しており、つい最近出所したばかりであった。
過去の逆襲!
実は、クリードには家族同然の幼なじみを宿敵に変えた、誰にも言えない過去があったのだ。
クリードは再びボクシングに挑戦したいというデイムの願いを聞き入れ、ジムのスパークリングパートナーとして迎え入れた。
その後、デイムはタイトル防衛戦の挑戦者のチャンスを得て、デビュー戦でまさかのKO勝ちを収め、いきなり新チャンピオンの座を獲得した。
だがそのタイトル防衛戦は、デイムがリングに昇りチャンピオンになるために計画されたものだった。
クリードはデイムに詰め寄ったが、デイムは、”おまえはあの時俺を置いて逃げた・・・これからはお前の全てを奪ってやる”と宣戦布告をしてきた。
再びリングへ!
やがて運命に導かれ、2人はリングで死闘を繰り広げることになる。
過去を清算する決意を固めたクリードはスポーツ番組に出演し、3年ぶりに現役復帰するとともにデイムへの宣戦布告を行った。
デイムもこれに応じ、二人の対決はクリードが挑戦者となるタイトルマッチとなる事が決定した。
長い激闘の日々で満身創痍のクリードは、死の危険を顧みずデイムに向き合うが、それでも戦わなればならない理由とは?
2人の間に何があったのか?
それは、ロサンゼルスの孤児院にいた幼い子ども時代の出来事。
クリードは施設の職員から激しい虐待を受け続けるという、つらい日々を送っていた。
そして、その頃から親友として一緒に暴力の犠牲になっていたのが、兄貴分のデイムだった。
孤児院からクリード家に引き取られた後、クリードは路上で偶然に孤児院で自分を虐待していた男と出会い、思わず殴りかかってしまって乱闘となる。
助けようとして、そこで所持していた拳銃を構えたデイムだったが、ちょうど悪いタイミングで警察が到着してしまうのだった。
まだ10代だったクリードは迫り来る事態の大きさに怯え、助けようとしてくれたデイムを置いて、一人でその場から逃げ出してしまう・・・デイムはその時のことで、復讐心に燃えていたのだ。
クリード3年ぶりの闘い!
そして迎えた、ロサンゼルスのドジャースタジアムでのタイトル戦!
3年ぶりにリングに上がったクリードは、デイムに執拗に攻められ苦戦する。
ラウンドは刻々と進んでいき、二人は拳を交えるうちに、少年時代の思い出がフラッシュバックしていく。
最終の12ラウンド、クリードはデイムの強烈なボディブローを食らいダウンした。
クリードは見守っていた妻の声援を受け10カウント寸前で立ち上がった。
そしてクリードはデイムに渾身のストレートをお見舞いして反撃、KOアウト勝ちに!
過去を清算!
試合後クリードは、デイムの控室を訪れ互いの健闘を讃えあうと共に ”あの事件は誰も悪くなかった” と和解を果たした
クリードは、観客の帰ったドジャースタジアムのリングに立ち、改めて勝利の喜びに浸った。
最後にして最重要作!
本作はシリーズ三部作の“最後にして最重要作”と位置づけられている内容であり、
長らく愛される“サーガ(伝説)”の集大成ともいえることがよくわかります。
『クリード 過去の逆襲』は、“血と涙のファイナル・ラウンド”と銘打たれているため、「ロッキー」「クリード」の大ファンはもちろん、”全作観ているわけじゃない”という人にも絶対に観てもらいたい アツい“傑作”です。
逃げても、忘れても、過去は必ず追いつき振り向かせる・・・ではどうすればよいのか? 新時代の王者・クリードが「その背中」で、答えを示してくれる。
作品概要
製作国:アメリカ
監督:マイケル・B・ジョーダン
上映時間:116分
劇場公開日:2023年5月26日
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