この記事は、2016年に公開された映画『レヴェナント:蘇えりし者』について紹介しています。
この映画は、1823年のアメリカ北西部を舞台に、毛皮ハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ演)のサバイバルと復讐の物語を描いています。
グラスは熊に襲われ重傷を負い、その後の復讐の旅が始まります。
映画は、実話を基にしたサバイバルドラマで、ディカプリオはこの作品で初のアカデミー主演男優賞を獲得しました。
2016年に公開された『レヴェナント:蘇えりし者』の予告編動画は、こちら
先住民の襲撃を受けたハンターの一団は多数の犠牲者を出し、逃走中ハンターの1人が熊に襲われ瀕死の重傷を負ってしまう…そして、隊長は彼を置き去りにすることを決断する。
『レヴェナント:蘇えりし者』は、アメリカの西部開拓時代を生きた実在の罠猟師ヒュー・グラスの半生と、彼が体験した過酷なサバイバルの旅を描いている。
サバイバルの始まり
1823年、アメリカ北西部の極寒地帯・・・毛皮ハンターたちは罠猟をしていた。
先住民の襲撃を受けたハンターの一団は多数の犠牲者を出し、船を捨てて陸路で逃走する。
そんな中、ハンターの1人ヒュー・グラスは 熊に襲われ瀕死の重傷を負ってしまう。
そして、隊長のヘンリーは彼を置き去りにすることを決断する。
置き去りにされたグラスを看取り埋葬する者として、グラスの息子と猟師2人が残された。
しかし危険な任務を嫌った2人は、グラスを殺そうとしたが息子に見つかり息子を殺した。
目の前で息子を殺され、その一部始終を見ていたが・・・グラスは動けなかった。
その後、奇跡的に一命をとりとめたグラスは、折れた足を引きずりながら彼らを追い始めた・・・”俺は生き抜く!そして息子を殺したヤツに復讐してやる”。
『レヴェナント:蘇えりし者』の原作は、2002年に発表されたマイケル・パンクの小説「蘇った亡霊:ある復讐の物語」で、アメリカの西部開拓時代を生きた実在の罠猟師ヒュー・グラスの半生と、彼が体験した過酷なサバイバルの旅を描いている。
レヴェナントとは「幽霊」を意味し、本作でディカプリオが演じた主人公を指して“死んだと思っていたヒュー・グラスが“あの世”から蘇えった“ という意味合いになります。
ディカプリオ 初の「アカデミー主演男優賞」獲得!
本作はレオナルド・ディカプリオが主演を務め、これまで1994年の『ギルバート・グレイプ』や『アビエイター』『ブラッド・ダイヤモンド』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』等に次いで5度目のノミネートで、遂に念願のアカデミー賞主演男優賞を獲得しました。
また、本作品ではゴールデングローブ賞を3つ、BAFTA賞を5つ受賞し、両方の式典で最優秀映画賞を受賞しました。
第88回アカデミー賞では12部門にノミネートされ、最優秀監督賞(イニャリトゥ)、最優秀主演男優賞(ディカプリオ)、および最優秀撮影賞(エマニュエル・ルベツキ)を受賞しました
圧倒的サバイバル!
そこは雪に覆われた厳寒の荒野・・・男は燃えたぎる裏切り者への復讐心を生きる力に変え、約320キロの未開拓地を這いずり回るのだった。
この壮絶な主人公をディカプリオが演じ、銀幕デビューから25年・・・41歳にしてようやく悲願のオスカー像を手にしました。
過酷な大自然の中でボロボロになりながらも必死に生きようとする主人公の姿には、誰もがただただ圧倒されるばかりです。
その撮影は生き地獄!
本作の撮影でディカプリオは凍てつく川に半裸で飛びこみ流されたり、ベジタリアンなのに本物の生のレバーや魚にかぶりついたり、森でクマに襲われるシーンではワイヤーを装着した体をクレーンで引きずられたりして、グラス役を9ケ月に渡って演じ続けました。
こだわりの自然光だけの撮影
撮影監督エマニュエル・ルベツキもアカデミー賞撮影賞を獲得。
撮影は森に照明を当てる方法は無いので、自然光での撮影にこだわり、それも特にマジックアワーと呼ばれる1日1時間半程度の黄昏時だけで撮影されました。
この斬新なカメラワークで、自然が持つ美しさや荘厳さをも描かれています。
『レヴェナント:蘇えりし者』あらすじ
1823年、アメリカ北西部の極寒地帯・・・毛皮ハンターたちは罠猟をしていたが、先住民の襲撃を受け、筏のような船で川を下って撤収した。
地元民のヒュー・グラスは、先住民だった妻の忘れ形見である息子ホークを連れてガイドとして同行していた。
下流の先住民を避けて、船を捨て山越えルートで進む最中、グラスは見回り中に子連れの熊に襲われ重傷を負った。
隊長のアンドリュー・ヘンリーは瀕死のグラスを残して出発することを決断し、彼の最期を看取り埋葬する者として、ホークと若い猟師2人が残ることになった。
危険な任務を嫌い、グラスを殺そうとするが、ホークに見つかり銃を向けられて、返り討ちに殺してしまう。
一部始終を見ていたが動けないグラスは奇跡的に一命をとりとめ、折れた足を引きずり這いながらフィッツジェラルドを追い始めた。
グラスは、燃えたぎる裏切り者への復讐心を生きる力に変え、約320キロの未開拓地を這いずり回るのだった。
『レヴェナント:蘇えりし者』のキャスト
映画『レヴェナント: 蘇えりし者』は、1820年代のアメリカ西部フロンティアを舞台に、毛皮交易を目的とする遠征隊の一員であるヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)のサバイバルと復讐の物語を描いています。
遠征隊はキャプテン・アンドリュー・ヘンリー(ドムナル・グリーソン)によって指揮され、過酷な自然環境と敵対する人々に立ち向かいながら、毛皮の交易を試みます。映画の序盤でグラスは熊に襲われ重傷を負い、その後の復讐の旅が始まります。
以下の表は、主要なキャストと役柄、そして各キャストの関係性を示しています。
キャスト名 | 役柄 | 関係性 |
---|---|---|
レオナルド・ディカプリオ | ヒュー・グラス | 主人公。遠征隊のメンバー |
トム・ハーディ | ジョン・フィッツジェラルド | 敵。遠征隊のメンバー |
ドムナル・グリーソン | キャプテン・アンドリュー・ヘンリー | 遠征隊の指揮官 |
ウィル・ポールター | ジム・ブリッジャー | 仲間。遠征隊のメンバー |
フォレスト・グッドラック | ホーク | 主人公の息子、遠征隊のメンバー |
ポール・アンダーソン | アンダーソン | 遠征隊のメンバー |
クリストファー・ジョナー | マーフィー | 遠征隊のメンバー |
ジョシュア・バージ | スタビー・ビル | 遠征隊のメンバー |
デュアン・ハワード | エルク・ドッグ | アリカラ族の指導者 |
メラウ・ナケクオ | ポワカ | エルク・ドッグの娘 |
ファブリス・アッド | トゥーサン | フランスの毛皮商人 |
アーサー・レッドクラウド | ヒクック | 主人公の友人 |
生きる力は憎しみと復讐心
あまりに壮絶過ぎて、ただただ唖然としてしまう展開の連続に圧倒される。
本作のテーマは「復讐」で・・・置き去りにされた上に息子を殺された復讐のために、ひたすら敵を追い、どんな困難や危険があろうとも執念深く追い続ける。
『レヴェナント:蘇えりし者』は、憎しみと復讐心を生きる力に変えた男の物語。
作品概要
製作国:アメリカ
監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
上映時間:156分
劇場公開日:2016年4月22日
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