2014年2月に劇場公開された「スノーピアサー」の予告編動画は、こちら
世界は地球温暖化を防ぐため、人工冷却物質を散布したが 新たな氷河期に突入した!
氷に覆われた地球上では、永久不滅のエンジンを有する「スノーピアサー」に乗り込んだ者だけが生き残った・・・『スノーピアサー』は、”人類の未来図と謎”を乗せ ノンストップで雪源を疾走する!
ノアの箱舟は、富裕層と貧困層に分けられた
新たな氷河期が到来した地球では、1年かけて地球を一周する列車「スノーピアサー」に人類の生き残りの人々が暮らしていた!
永久に稼働できるエンジンを持つ「スノーピアサー」は さながら“ノアの箱舟”であり、人類にとって残された最後の希望であるはずだった。
だがそこでは 高価なチケットを購入して乗り込んだ前方車両に住む富裕層がすべてを支配し、最後尾に住む無賃車両の貧困層はみすぼらしく汚れ、飢えた人々であふれていた。
ノアの箱舟ともいえる車両は、富裕層と貧困層に分けられて差別される中、平等な世界を取り戻すために貧困層が革命を企てスノーピアサーの創造主がいる先頭車両を目指していく。
緊迫感満載のサスペンス&ミステリー
氷河期の中で列車の中でしか生きられないという特異の設定に、列車内の密閉された空間、そして乗客たちに秘められた人間ドラマなど『スノーピアサー』は、壮大で深淵なドラマが極寒の雪原にノンストップで展開する。
本作はフランスのグラフィックノベルを実写化。
個性的でバラエティ豊かなキャスト!
本作には個性が際立つ名優や、2人のアカデミー賞女優が顔を揃えています。
アメリカンヒーロー『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンス、名優エド・ハリス、ジョン・ハート、アジア俳優きっての名優ソン・ガンホ、『フィクサー』でアカデミー賞助演女優賞に輝いたティルダ・スウィントンやオクタヴィア・スペンサーなど、実に個性的でバラエティ豊かな面々が映画を彩っています。
世界が注目するポン・ジュノ監督!
ポン・ジュノ監督が初めてインターナショナル・キャストを迎えた本作においても、近未来SFでありながらも、監督得意の深みのあるヒューマンドラマに仕上げています。
ポン・ジュノ監督『パラサイト/半地下の家族』(2019年)は、貧困層と富裕層との交錯を描いた予測不能の人間ドラマで、第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画史上初となるパルム・ドールに輝きました。
モンスター列車「スノーピアサー」のあらすじ
西暦2014年・・・人類は地球温暖化を食い止めるため大気圏に人工冷却物質CW-7を散布したが、世界に氷河期が到来し地上は雪と氷に覆われた。
17年後・・・文明は崩壊し、地上の全ての生物は死滅したが、氷河期直前に完成した世界一周鉄道を走るモンスター列車 ”スノーピアサー”の乗客と、それに逃げ込んだ人々だけが列車の中で生き延びていた。
しかし、閉塞したままの列車内では、スノーピアサーの創設者であるウィルフォードを頂点とする絶対的な階級制度が構築され、貧困層の人々は最後尾の棚式寝台車に詰め込まれ、劣悪な環境下で飢えと弾圧に苦しんでいた。
食事は“プロテインブロック”という黒いようかんのような食料が支給されているが、実は大量のゴキブリを加工したもので、誰もその正体は知らないで食べている。
そんな中、カーティスと名乗る男が自由を求めて反乱を起こし 前方車両を目指していく。
カーティスは兵士と戦いながら奥へ進むと、豪華な食事をする車両や クラブやプールにサウナ室のある車両を過ぎ、ついに エンジン車両がある先頭車両にたどり着いた!
そこには列車の発明者であるウィルフォードが座っており、永久機関の説明をした。
なんと! エンジンを構成しているのは小さな子供たちであり、彼らは小さなスペースで
”部品“として働かされ、エンジンと共に手や足を動かしていたのだ。
怒ったカーティスは、子供たちを救おうとするが・・・・・・そして、列車は!?
「スノーピアサー」のキャスト
クリス・エヴァンス、エド・ハリス、ジョン・ハート、ソン・ガンホ、ティルダ・スウィントン、オクタヴィア・スペンサー他、出演。
グロテスクな社会の仕組み
本作では人類にとって最後の希望であるはずだったノアの箱舟列車で、またも格差社会が再生産されていたのです。
『スノーピアサー』では、最後尾車両と前方車両 『パラサイト 半地下の家族』では、地上と半地下を対比し、物語が進むにつれてよりグロテスクな社会の仕組みが明らかになっていく・・・社会の格差構造を単純化して提示するポン・ジュノ監督の演出の巧さは絶品です!
ラストで、スノーピアサーの創設者・ウィルフォードは弁を振るう・・・
富裕層は貧困層の人々に蔑みの眼差しを持つことで、はじめて「階級社会は機能する」 と。
階層を固定化しようとする、その眼差しは・・・恐ろしい!
作品情報
製作国:韓国・フランス・チェコ・アメリカ合作
監督:ポン・ジュノ
上映時間:125分
日本公開日:2014年2月7日
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